2022年10月17日〜20日にラスベガスでOracle CloudWorld2022が開催されました。
3年ぶりの開催となったOracle CloudWorld2022では世界中から約13,000人が参加。日本からも100名以上が参加したそうです。
フルエナジーでは社員の希望を募り、4名の技術者が参加しました。
本記事では、現地参加した山川さんと原田さんのお二人にインタビューし、
若手技術者が注目したポイントや現地参加して感じたことをお伝えします。
Oracle CloudWorldとは?
https://www.oracle.com/cloudworld/
オラクル社が主催するクラウド技術に関するイベント。
クラウドビジネス、AI、セキュリティといった領域の最新のテクノロジーに関するセッションや展示が行われます。
ラリー・エリソン氏をはじめとする業界のリーダーや専門家が多数登壇しており、最新のトピックスや実践的な知識を得ることができます。
迷ったらGO!Oracle CloudWorld2022に参加した理由
ーなぜOracle CloudWorld2022に参加しようと思ったのですか?
山川:全体やチームの打ち合わせでOracle CloudWorld2022への参加希望を募っていたので手を挙げました。
そう毎年行けるものではないし、自費ではなかなか参加が難しいイベントなので、行ける時に行きたいと思いました。
原田:単純に海外でそういうイベントがあるということに興味をそそられました。オラクルのトップも出てるような世界的なイベントっていうのは、やっぱり貴重なので行きたいなって思ってました。
その反面、いま行っちゃうと次の番が回ってくのがだいぶ先なのかなとかも考えて。
まだ経験も浅いので、経験を積んで力をつけてからの方が得るものが多いんじゃないか。そんな不安もありました。
でも、行ける時に行った方がいいし、いまだからこそ得られるものがある、迷ったらGOだ!と思って手を挙げました。
技術と英語。事前に必要な準備は?
ー参加するにあたって、準備したことはありますか?
山川:正直なところ、準備が間に合わなかったっていうのが本音です。 英語を少しでもインプットしようと試みたんですけど、あまり時間を取れず・・・。
原田:技術に関するインプットは、基本的には仕事の中で行っているのですが、、僕も英語の時間はあまり確保できていなかったですね。
山川:旅行で使うくらいの英語ならば問題ないんですけど、ネイティブの方のマシンガントークは難しかったです。
原田:僕もある程度は話せるんですけど、逆に技術は分かっているけれど英語が分からない人の方が理解しているような印象でした。セッション内でのスライドをパッと見て、理解しているようでした。
山川:私も同じ印象です。あまり詳しくない分野のセッションは難しかったです。
現地は暖かいですが、カンファレンス会場や飛行機がめちゃくちゃ空調が効いていて寒いので、防寒着は持っていった方がいいです。
現地情報を調べておくと、より楽しめたかもしれません。
カジノのルールは事前に把握しておいた方が楽しいです(笑)
日本の仕事を調整しておかないと、現地セッションと日本のミーティングが被ってしまったりとばたついてしまうので、時差を考慮してスケジュールを組んでおくといいと思います。
自分たちのいまやってることの先が見えるセッション
ー印象的だったコンテンツはなんですか?
山川:わたしが面白いなと思ったのは、キーノート
と、AIのセッションです。
OracleのAI部門の方がファシリテーターをしつつ、色んな企業の方とのセッションをしていました。
開発者に深い知識がなくてもちゃんと扱えるという話や、今後の開発の路線についての話など。
あとは、ヘルスケアの領域での活用デモも流れていました。患者さんがちょっと危ない状態に陥ったら、AIが自動で検知して、お知らせしてくれる、といったものです。
視覚的にもわかりやすくて、面白いセッションでした。
最終日にあった APEXのセッションも印象的です。数少ない日本人の発表でした。
私はこれまで、APEXは画面上で開発していくものって思っていたんですけど、テストを自動化する仕組みをOracleさんと相談しながら作ったみたいな話をされていて。
APEXの中身のコードみたいなものをZipファイルに落として、それをGitにあげると、パイプラインが動くみたいな。この仕組みってなかなか面白いなって思って聞いてました。
技術者視点で面白いポイントでしたね。
原田 :ジニアス・ソノリティ様の発表が面白かったです。日本のゲーム開発会社なんですけど、MDS(=MySQL Database Service。Oracleが提供するMySQLのマネージドサービス)を使って、これだけ結果が出てますよ といった内容でした。
OCWに行く前から自分もMDSを使っていて、他クラウドの同様のサービスよりもいいものだというのは実感していたんですけど、これだけ大きい会社が世界的なイベントで発表するような結果を出しているというのが改めて分かりました。
海外の方もたくさん話を聞きに来ていて、素晴らしいなと思いました。
山川:実際に出ていた数字もかなりインパクトがありましたよね。これまで9時間かかったのが6分で完了する、みたいな。
原田: OAC(=Oracle Analytics Cloud)に関するセッションも印象的でした。
この動画が会場でも流れていたんですけど。
在庫を抱えてるそのビジネスの中で、Oracle Analyticsを使って管理して、マシンラーニングで予測もさせてるんですよね。で、在庫がこのタイミングで減りますよ、みたいなのがわかるようになっていて。
「OK、google!」みたいな感じで喋りかけると、全部データを出してくれます。 問題があれば、じゃあどうしたらいいんだ?っていうのも、
過去のデータを元に予測して、「じゃあ、こういうビジネスにしていきましょう」みたいな提案ができるようになっています。
いま自分たちもOACを使っていますが、まだ会計や在庫推移のデータなどは数値としてしか出してはいないんですけど、将来的にこういうことまでできればものすごい発展だし、いいものが生まれる。
自分たちのいまやってることの先を見れたのが、とてもいいなと思いました。
BIツールって、いまちょっと流行りというか、重要なものになってきてるみたいなので、自分ももっと扱えるようになりたいなと思いました。
ラリー・エリソン氏によるキーノート〜ライブだからこその熱量〜
原田:ラリー・エリソン氏の話もとても面白かったです。
その年の象徴として、マルチクラウドについての話がありました。
ラリー・エリソン氏は他社に向けて強気な発言をすることもあるみたいなんですが(笑)、今回はマルチクラウドってことで、協調路線というか。いまのオラクルの方針や考えが聞けたのが良かったです。
あとは、ヘルスケアの話もされていました。
現状だと、患者が自分の状態・どういう診断が下されているのか・どんな薬をどれくらいもらっているのか、というのはかかりつけ医しか分かっていないっていう状態なんですよね。
それをなくしたくて、そのデータベースを世界的に共通で医者も患者も見られるようなプラットフォームを作っていくと話していました。
山川:日本でも同じことが起きていますよね。初めて行くクリニックや病院だと問診票を記入して、自分で説明して。
ラリー・エリソン氏の発表では、医者だけがアクセスするのではなくて、 患者自身が選択して取り出すみたいなニュアンスでしたね。センシティブな情報も含まれるので患者が決められるという感じでした。
原田:一企業の動きにとどまらず、アメリカだけじゃなくて、いろんな国の政府に掛け合って、認証を得て、統一してくみたいな話もしていました。
そんなでかいことをOracleがやっていて、そして僕らはそのパートナーなんだなと改めて感じました。
僕らがそのヘルスケア領域に直接関わっているわけではないんですけど、「自分たちも大きいことできるな」「お客様に対して、直接役に立てる仕事なんだな」と心打たれました。
ずっと熱く語っていたので、「うわ、かっこいいな」って思いましたね。
山川:私も熱量みたいなものをすごく感じて、どのセッションもキーノートも全部良かったです。ライブだからこその熱量みたいなものを感じながら聞いてました。
会場の雰囲気や交流
ー会場の雰囲気はどうでしたか?
山川:1日目、2日目は結構セッションメインで回っていて、展示ブースはあんまり見てなかったんですけど、かなり作り込まれていました。
休憩スペースも景色がよくてすごかったですね。
原田:最終日の夜に他社を交えた会食をしました。
仕事の話や、将来ITはどうなるかみたいな話が中心で、めちゃくちゃ熱かったです。経験豊富な方々の話を聞いて、「自分もまだまだやらないとな」と刺激を受けた時間でした。こういった部分も、オンラインだけでは得られない体験だと思います。
もっと挑戦したい。もっと腕を磨きたい。
ーOracle CloudWorldに参加して、心境の変化はありましたか?
山川:現地で集中的にいろんな技術を学ぶことができたので、APEXとか、自分が普段触らない領域もちょっと触ってみたい、挑戦してみたいなって思ったのが1つです。
あとは、英語へのモチベーションも上がりました。
基調講演の際に日本人用に翻訳器が用意されていて、他の国の方々はちゃんと英語で聞いて、英語で理解しているのに日本人だけ翻訳機みたいな。もっと英語も頑張ろうと思えました。
また行きたい、という気持ちは強いです。
原田:そうですね、なんかもうやるしかないなって思うんですけど、このチームでもっと稼げるようになりたいなと。
まだそんなに活躍できていないので、もっと腕を磨きたいと思いました。
あとはやっぱり技術をより知ってる方がもっと楽しいなって思ったので、知識も深めたいです。
次に行くときはもっと腕を磨いて、また行きたいなっていう気持ちになっています。